【声明】齋藤オーナーと家族を死に追い込んだセブン本部を許さない!

声明

齋藤オーナーと家族を死に追い込んだセブン本部を許さない!

ドミナントをただちに中止し、オーナーと家族の生きる権利を保証しろ!

2019年7月13日 

コンビニ関連ユニオン執行委員長 河野正史

 7月11日セブンイレブン東日本橋一丁目店のオーナー齋藤敏雄さんが遺体で発見されたという知らせを聞いた。心からご冥福をお祈りします。

 しかし、齋藤さんの死は、セブンイレブンジャパン本部が、とりわけドミナントが生み出した「殺人」だ。私たちは、セブンイレブンの責任を追及する。そして、コンビニ経営によって人が死に至らしめられることなど二度とおきないように、コンビニモデルを変えるためにこれからも全力で闘う。ドミナント(支配)などという言葉が「経営戦略」とされることなど許さない。そうすることをもって齋藤さんの無念さを、セブン本部に対する恨みを果たすために闘う。

 齋藤さんが東日本橋一丁目店を開業したのが2010年2月。当初は日販100万円近くあったのが、ドミナントで日販50万まで急落。従業員も引き抜かれ、人手不足の中で大学進学を断念して手伝っていた長男が自死。「店をやめたい」と妻が訴えても「違約金がかかる」と認められず、妻と次男は店の仕事から手を引き、齋藤さんがひとりで切り盛りしていた。借金が増え、本部はなんの支援もせず「中途解約」を強要、今年2月末閉店を一カ月前を通告された齋藤さんは「寒いところに行けば、家族にカネを残して持病で死ねる」と北海道で自殺を試みた、それが3月のことだ。その4ヶ月後、最悪の事態に至ってしまった。

 セブン本部にすべての責任がある。約9年の経営でセブン本部が齋藤さん一家の店舗から吸い上げたカネは10億円を下らない。しかし、齋藤さん一家は、敏雄さんと未来ある長男を失った。経済的負債の処理も残る。家族の幸せはもう帰ってこない。「ドミナントをやめて」「閉店させて」という悲鳴に聞く耳をもたなかったのはセブン本部だ。命の危険にまで至っていることは担当OFCはじめセブン本部も十分に知っていた。なんの手助けもせず、もう「しゃぶれない」と判ってから閉店を強要したのだ。いくら契約自由、自由競争の社会だといっても、これが人間のやることか? 齋藤さんの命をかえせ、息子さんの命をかえせ!一家の人生を返せ!謝罪しろ!家族の精神的経済的犠牲に対し誠実に賠償を行なえ!

 セブン本部は「時短営業はオーナーの自由です」(永松社長)と、一見柔軟なポーズを示しているが、独占資本の支配という本質は何もかわっていない。命より本部の利益が上という体質、吸血鬼セブン本部の本質はなにも変わっていない。

 ドミナントされて日販急落、「なんとかできないか」という悲鳴がユニオンにも相次いでいる。副委員長永尾の店舗もドミナントにさらされてきた。ドミナントこそ、本部の「売上げ至上主義」、「利益優先主義」、「物言うオーナー潰し」の極地だ。これはもはや「自由競争」ではない。セブン本部には極限まで「吸い上げる自由」があり、オーナーには「逃げる自由もない」。まさに究極の収奪、それがコンビニ契約だ。

 同時に、OFCに訴えたい。いいかげんに目を覚ませ!オーナーに死や家族崩壊さえ強要していることに何の痛みも感じないのか。OFCが人の心を取り戻し、本部幹部に対して抗議し反論する勇気をもっていれば、こんなことにはなっていない。黙っていることは、犯罪行為に荷担することだ。勇気を持とう。団結しよう。勇気をもって力をあわせれば人間的な働き方は可能だ。

 7・11ストによって、団結は広がり社会的関心はさらに高まった。オーナーが、本部社員が、関連労働者が、自分の職場で「おかしいことはおかしい」と声をあげれば、必ずコンビニモデルは変えられる。闘いはこれからだ。齋藤さんを守ることができなかった悔しさをこれからの闘いではらそう。コンビニ関連ユニオンは、「命より契約」のコンビニモデルの根本的変革のために、今まで以上に全力で闘う。

https://www.bengo4.com/c_5/n_9455/

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