ローソン伊勢崎三和町店でオーナーが抗議スト!

 2019年6月23日㈰、群馬県のローソン伊勢崎三和町店で、コンビニ関連ユニオン組合員のAオーナーが、フランチャイズ契約を結ぶ株式会社セーブオンの団体交渉拒否に抗議して、1時間のストライキに立ち上がった。群馬合同労組の仲間が支援にかけつけた。コンビニ本部に対して、オーナーが労働組合としてストライキで立ち上がるという、歴史に残る闘いになった。

 すでに本ブログで紹介したように、ローソンのメガフランチャイザー・セーブオンに対して、コンビニ関連ユニオンは、「うつ病」を発症したAオーナーの問題について6月19日付で要求書を提出した。当初「自宅療養を要す」との診断書を出したのに対して「9月末でフランチャイズ契約解除」と回答したセーブオン。コンビニ関連ユニオンは早期契約解除と一部時短、契約解除の条件について、団体交渉の開催を求めた。ところが、セーブオンは契約解除はすぐにでも認めるとAオーナーに回答したものの、団体交渉は行わないとして、組合とは一切話をしないという不当労働行為を決め込んだ。

 こうした中で、ローソン伊勢崎三和町店は6月23日㈰15時で閉店すると、Aオーナーとセーブオン支店長との合意が行われた。しかしながらフランチャイズ契約解除の条件については、何の交渉も合意もないままの契約解除になろうとしている。

 昨年11月に、セーブオンから看板をローソンにかけ直して、Aさんがオーナーになって店がスタートした。ところが、毎月平均20~30万円の赤字で、貯金を取り崩す状況が続いてきた。システムも煩雑でストレスが多く、アルバイトも定着せず、不安だらけの日々が続いた。連帯保証人は早々に手を引いてしまった。そういう状況の中で、Aオーナーはうつ病を発病してしまった。「慰謝料がもらいたいくらいだ」とAオーナーは言う。しかし何百万円という債務が、Aオーナーにおっかぶせられようとしている。冗談ではない。

 コンビニ関連ユニオンは、6月23日14時から、閉店前の最後の1時間を抗議ストライキで闘うことを決めた。セーブオンの団交拒否の不当労働行為に対する怒りのストライキだ。いまや社会的大問題となったコンビニ問題。こんな詐欺商法まがいのコンビニビジネスの根本を問い、オーナーの生存権と、それと一体の団結権を取り戻す闘いだ。

 Aオーナーは、うつ病もあるし、不安で眠れない日々を過ごしてきた。しかしこれからの生活のことを考え、同じような境遇にあるたくさんのオーナー仲間のことも考えて、ストライキで闘うことを決意した。

 この日は閉店準備でセーブオン本部から3名の社員が店に派遣されていた。14時近くなって、Aオーナーとコンビニ関連ユニオン清水書記次長で、本部社員にストライキに入ると通告をした。それまで組合を無視していた社員が顔色を変えて、「本部に連絡する」と出て行く。本部の指示を受けて3名は店舗から出て行った。

 Aオーナーは14時が近くなるとローソンのユニフォームの上に「奴隷じゃない」「オーナーも労働者」「コンビニ関連ユニオン」と書かれた赤いゼッケンを着てレジを打つ。仲間が入口でユニオンのビラをまく。みんな驚きながらも好意的だ。入口でビラをまきながら、参加者で集会ならぬ井戸端会議で交流する。お客さんは何も知らずにどんどん入ってくる。トイレ貸してくださいと来る人もいる。ストライキといったものの、お客さんを追い返すことには意味もなく、オーナーの苦境もわかっているので逆に「大丈夫ですよ」「買い物できますよ」と店の呼び込みのようになってしまう。何か変なストライキだ。しかしセーブオン本部に対する抗議ストライキの意味は十分なものだった。Aオーナーは言った。「こんなにたくさんの人が私のために応援に来てくれたことがうれしい」「うつ病で死んじゃうかもしれない人間に9月末までやれという会社。大変だけど声をあげてがんばるしかない。ユニオンがなかったら本当に大変だった。私もみなさんといっしょにがんばりたいと思います。」ストの最大の成果はやはり労働者としての団結だった。

セーブオン(ローソン)に要求書!

 コンビニ関連ユニオンは、北関東を中心にメガフランチャイザーとして、「ローソン」を店舗運営する株式会社セーブオンに対して、6月19日付で以下の要求書を送付しました。

2019年6月19日

〒379-2147 群馬県前橋市亀里町900  株式会社セーブオン

代表取締役社長 平田 実 様

コンビニ関連ユニオン   執行委員長   河野正史 

要 求 書

 コンビニ関連ユニオンは、コンビニ本部社員、コンビニオーナー、コンビニ店舗従業員、その他コンビニ関連労働者を組織する個人加盟ユニオンです。貴社とフランチャイズ契約するローソンA店オーナー・Bが当コンビニ関連ユニオンに加盟したことを通知します。

 Bは、近時受診した精神科医師より「うつ病」の診断を受け、健康上の問題として、オーナー業務は不可能な状態にあります。そのような状況下で深夜の従業員が突然退職して、店舗営業が極めて困難な状態に立ち至っています。当コンビニ関連ユニオンは、Bオーナーの命のかかった問題であると危機感を抱き、下記の通り、要求します。2019年6月25日までに団体交渉を開催して、回答をしてください。

  1. Bのフランチャイズ契約解除を早急に行うこと。
  2. ローソンA店について、従業員の退職によってシフトが埋まらない時間について店舗を閉めるように手配すること。
  3. Bのフランチャイズ契約解除に関して、店舗の経営状況に鑑み、最大限のサポートを行うこと。

以上

 6月14日に、埼玉県春日部市のオーナーが、ローソンに団体交渉の申し入れを行って、記者会見を行いました。このオーナーも、Bオーナーと同じように「抑うつ状態」となり、診断書を提出して、FC契約解除を申し入れたといいます。またローソンとフランチャイズ契約を結んでからというもの、貯蓄を取り崩さざるをえない状況が続いたというのも、同じです。

 Bさんが「うつ病」の診断書をセーブオン本部に提出して、FC契約の解除を申し入れたところ、セーブオンの回答は違約金の話こそなかったものの、「9月末に契約解除」というものでした。「えー、それまで続けろというのかよ…」とBさんはがく然としました。その直後、深夜のワンオペをこなしてくれていた従業員が退職してしまいました。Bさんは、ここで、コンビニ関連ユニオンの組合員として、今回の要求書を提出する決心をしました。

 要求書が本部に届いた翌日、支店長(ローソン運営部 群馬第二支店長)が店に飛んできて、6月中の契約解除を約束しました。

 しかし、契約解除と閉店にあたっての、金銭的な問題は明確ではありません。さらにオーナーとして、従業員に対する解雇予告手当も負担しなくてはいけないといいます。組合から電話で話し合いを求めましたが、忙しいと一方的に電話を切りました。

 するとその直後に支店長はBオーナーのもとに走り、明日にでも閉店しましょうと言い出しました。その場で、コンビニ関連ユニオンに電話で相談したBオーナー。Bオーナーを通じて、ユニオンは話し合いを要求しますが、セーブオン支店長は「交渉はできない」の一点張りです。

 セーブオンもローソンも、オーナーの問題についてはかたくなに団体交渉には応じないという対応です。労働組合がオーナーの健康の問題、シフトの問題で団体交渉を要求しているにもかかわらず、これを一方的に拒否するのは、団結権・生存権の否定であり、許されません。中央労働委員会のオーナーは労働者ではない、団体交渉に応じる必要はないという判断はなんら確定したものでもありません。コンビニ関連ユニオンは、セーブオンとローソンのこの対応を絶対に許しません。

 セーブオンは、カインズホームやワークマン、ベイシアなどを展開するベイシアグループのコンビニフランチャイザーでした。北関東中心に10県で600店舗を展開していました。昨年8月に、「セーブオン」としてのフランチャイジーを終了して、「ローソン」のメガフランチャイザーとしての展開に全面的に切りかえました。しかし、この切り替えは、オーナーにとっては、業務的にも経営的にも厳しいものを突きつけました。「こんなんではやっていけない…」多くのオーナーが途方に暮れている現実があります。Bオーナーのようにメンタルをやられてしまうオーナー、家庭崩壊に陥るオーナーが、間違いなくたくさんいるのです。

 コンビニ関連ユニオンは、必ずBオーナーを守ります。セーブオンのオーナーのみなさん、ローソンのオーナーのみなさん。コンビニ関連ユニオンに結集して、ともに命と生活のために力を合わせましょう!